~思いひとひら~

私の日常の1ページ

がん検診結果と回想

3ヶ月後のがん検診結果は、NILM。異常なし。

今まで「大丈夫でありますように」と祈っては悪いほうへ裏切られてきた検査結果でしたが、今回ようやく初めて「異常なし」の言葉を聞くことができました。

 

これで総合病院での通院は終了、次回からは地元のクリニックに戻り、引き続き経過観察をすることになりました。

 

次回はまた3ヶ月後に検診予定。

前回の記事で書いたように、次からは診察用の休みをいただき、しっかりゆっくり自分の身体と向き合っていこうと思っています。

 

改めて振り返ってみると、

もしデモ機の被験者にならず子宮筋腫を指摘されていなかったら、今でも婦人科を受診することはなかったでしょう。

 

もし子宮がん検診をついでに受けてみよう、と思いついていなかったら、今でもがん検診に無関心で検査を受けることはなかったと思います。

 

もしクリニックから連絡はなく、検診結果を聞かないままでいたら、今現在の私の状態はまったく違ったものだったかもしれません。

 

たまたま、偶然が重なりそれに助けられた。

運が良かったな…と感じています。

 

婦人科を受けるのはハードルが高い。

特に困った症状はない。

まだ年齢的にがん検診は必要と感じない。

私自身がそう思っていました。

 

検診自体が怖い。

結果が悪かった場合を考えると不安。

私自身がそうでした。

 

それでもやはり、

 

「ほんの少し勇気を出して、子宮がん検診受けてみてください」

 

そうお伝えしたいです。

 

大切な自分の身体。

一番大事に守ってあげられるのは、最後は自分自身なのですから。

術後3ヶ月の診察と患者視点

術後3ヶ月、久しぶりの診察。

これまでの体調は、時々起こる下腹部鈍痛が相変わらずあることくらいで、生理のほうはほぼ順調にきていました。

 

この日はブラシによるがん検診。再発のチェックの予定。

最初診察室に入り最近の体調を聞かれ、下腹部鈍痛の件を話しましたが、何か説明があるわけでもなく「そうなんですねー」くらいで終わってしまいました。

その後隣の処置室に入り、検査。そしてもう一度診察。

手術痕の経過としては問題ないのか聞いたところ、傷のほうは問題なさそうでした。

 

ただ、診察全体を通してほんとあまり話してくださらないというか…前から口数の少ない先生だなとは思っていましたが、やや不満が残る感じでした。

今回は看護師さんもほとんど付いていなかったので、処置室に入ってからもしばらく一人でぽつんと待機。

今までも何度か受けているので次に何するか、用意をどうすればいいかは分かっていたものの、勝手に動いていいのか迷うし、支度的にも恥ずかしいところがあるので、とても戸惑ってしまいました。

 

診察も予約していた時間から1時間以上待ってからの案内。

ちらっと診察の際に先生のモニター見ましたが、90人超えの患者人数みたいでした…

この人数が全部担当の先生の人数なのかはわからないですが、改めて忙しいんだなぁということはよくわかりました。

 

それでも患者的にはせめて、時間的なものは仕方ないとしても、患者対応に関してはもう少し頑張っていただきたいな…と思ったのが本音でした。

そして改めて、自分が仕事をしてる時には小さなことにも気づけるように配慮してもっと頑張ろうと、思いました。

 

今回の結果が問題なければ、今後は最初に通院していたクリニックに戻り定期検診を受けていけばいいとのこと。

 

大病院独特のどっとした疲労感から解放されることにほっとするような。

でもがんの手術という、自分にとっては一大事のことをお任せした病院から変わってしまうことに不安を覚えるような。

 

「症状が安定すれば今後は自分たちの地域の病院へいく」という、普段仕事で見慣れた光景を自分が体験し、

あぁ、自分が見てきた患者様もこんな複雑な心境になったのかなぁ…と思ったりしました。

 

最初のクリニックもそんなに回数受診したわけではないので、転院に若干不安はありますが、とりあえず今は検査の結果が良好であることを祈るばかりです。

 

そして今度からは、今までみたいに仕事終わりなどで無理に通院するのではなく、

診察用の休みをきっちりと取って、もっとゆっくりと自分の身体と向き合い、余裕を持った通院にしたいと思いました。

このくらいの自分優先は、させてもらっていい…かな?

がんの保険のこと

今回は、自分が入っていたがんの保険に関して少し書いていきます。

 

私は母の友人が務めていた会社の保険に加入していました。

私自身は未婚で子供もいないため、保険プランを考えるに当たり気になっていたのは両親のこと。

なので自分が死んだ場合の保障さえしっかりしていれば、他は特にこだわりも興味もなかったので、勧められた内容を金額と相談しながらそのまま加入。

具体的には、メインで死亡時保障、オプションという形でがんの保障、入院の保障をつけていました。

(調べてわかったのですが、私が加入している保険会社は他と少しスタイルが違うようで、「がん保険」といった単体の保険が存在せず、がんの保障は上記のようなオプション付加という形のみでした)

 

 そして今回実際に病気をし、手続きをしてみると、支払いの対象になったのは入院に関する保障のみ。がんの保障は病名的に対象外で。

結果、入院にかかった総金額に少しプラスしたくらいの金額をいただくことになりました。

 

もちろん、これだけでも非常にありがたくはあるのですが、

「あれ?がんの保障はつかないの?」と思ったのも実際でした。

 

これは完全に私の勉強不足だったのですが、

「上皮内がん」と呼ばれるがんは、 通常のがん保障の対象外であることが多く、別に「上皮内がん用の保障」が用意されてるパターンが多いようです。

子宮頸がんは若年者で罹患率が高くなっていますから、若い女性でがん保険を検討されてる方は、ぜひこのあたりを確認してみてください。

 

そして、今回病気をし自分の保険を見直して思ったことは、

外来通院の保障をもう少し厚くしておこうかな、ということ。

 

今までの私の場合、入院に重きを置いて外来の保障はつけていませんでした。

それは、外来通院くらいなら手持ちの貯蓄で賄えるだろうと考えたからです。

 

しかし今回振り返ると、実際入院するまでに何度か外来で通院し、入院前の細かな検査も外来で受けることになりました。

確かに賄えない金額ではありませんでしたが、風邪を引いて内科にかかるよりも当然金額は高くなります。

しかも、今回はたまたま円錐切除術のみで治療が完了したわけですが、これがもしもう少し進んだがんで、退院後も放射線治療などで通院が続くと、小分けな出費がじわじわと続き、金額以上に心理的負担も大きそうだなと思いました。

 

病院側も、今はなるべく長期入院にならないよう短期入院を心がけているところが多いので、そういった意味でも入院保障はそこそこで、外来通院保障をよく検討したほうがいいかなと思いました。

 

入院のときは短期でまとまったお金がかかることになりますが、お勤めをしてる方なら高額医療補助制度というものがあります。

収入によって金額にばらつきがあるものの、一月にかかった金額がおおよそ8万円以上からは補助が入り支払いが免除となります。

また、入院期間が長くなれば傷病手当の対象にもなります。

このあたりは入院前説明のときに病院側からお話があったり、会社側から話があると思いますので、よく確認してみてください。

 

保険プランを考えるにあたり、自身のこれまでの体調、家族構成、金額的な範囲など、考慮する要素は人それぞれかと思いますので、参考程度に見ていただければと思います。

そして私のように(反省・・)保険についてそこまで正面から向き合って考える時間がなかった方々へ、見直すきっかけになってくだされば幸いです。

退院後の経過(術後2日目~術後結果診察まで)

入院4日目。

体調のほうも問題なく、予定通り退院することができました。

しかし手術は無事に終了し順調であるものの、まだ病気に関して診断がついたわけではありません。

今回手術し摘出した組織を病理に出し、その結果をもって最終的な病名が決まり、病気の進行具合が判明します。

その診察は3週間後とのこと。まだ完全に気持ちは落ち着きませんが、それでも無事に退院できたことに対してほっとしていました。

 

迎えに来てくれた母と運転を代わり、自分が運転し帰宅。

10分程度の短い運転だったにもかかわらず、とても疲れてしまいました。

歩く時も若干フラつきがあり、日数的には4日という短い期間でしたが、たったそれだけでも体力はかなり落ちるものなんだなぁと驚きました。

 

翌日から仕事でしたが、やはりいつもとは違いとても疲れやすかったです。

急な入院で仕事に穴をあけてしまった手前、弱音は吐けないと思い休憩時間をうまく活用しながらこなしていきました。

後ろめたい思いを感じてしまいがちですが、可能な方は退院後も2、3日お休みをいただいたほうが安心かもしれません。

 

退院後の体調については。 

退院後から普通〜少し多めのおりもの程度の量で浸出液が続いてました。

そして退院からちょうど10日経った日に出血が始まりました。

これらは予め退院説明で起こる可能性があること、と聞いていたことでした。

それでも説明は受けていたものの、退院してからは出血は見られなかったので、このまま落ち着くとではと思ってたから少し驚きました。

人の身体って不思議です。

 

出血が始まる少し前から軽い下腹部鈍痛がありました。

私は毎回、通常の生理前に軽い生理痛に似た下腹部の鈍痛が出てきますが、それと同じ感じのものでした。

出血が始まってからは、お風呂はやめてシャワー浴にしておきました。

量は生理3.4日目くらいの、少し落ち着いてきた時期くらいで、出血の増減はほとんどなさそうでした。

 

今回の出血で特徴的なのは、通常の生理と違い、血液の色が鮮やかなのと、サラサラとした水のような感じであることです。まさに傷口が開いて滲むといった印象。

なのでお風呂上りなど、少し油断しているとぽたぽたと滴ってしまい、服を汚さないように気を配る必要がありました。

 

その後出血は約1週間続いた後に一度止まり、その2,3日後に予定通りのタイミングで通常の生理がきました。

術後の併発症として、子宮頸管の閉鎖や狭小化があり、予定の生理が来ない場合は受診をと説明を受けていたので、とりあえずほっとしました。

 

そしてあっという間に3週間が過ぎ、病理の結果診察の日。

どんな結果が出てもしっかり受け止めよう、と覚悟を決めながら診察室へ。

担当の先生から、

「必要な箇所はきれいにとることができました」

「これで一旦治療は完了です」

と説明を受け、

その瞬間、身体のすべての力がふっと抜けていくような感覚になりました。

 

一通り診察が終わり、最後に

「ありがとうございました」

と言った時に、自然に頬に柔らかな力が入ったことを感じました。

自分のことなのに「あぁ、今私は微笑んでいるんだな」と他人事のように思っていたことをとてもよく覚えています。

 

思い返してみれば、平静を装うために常に気を張っていたので、病院にいる間普通に笑ったことがなかったかもしれません。

なのでこの時、自然とこぼれた微笑が自分の中でとても印象深く記憶に残りました。

 

次の診察は3か月後の経過観察。

この日で私の子宮頚部上皮内がんの治療は一段落を迎えることができました。

入院3日目。術後1日目。

点滴追加のおかげもあり、朝のチェックで尿量が充分となりバルーン抜去することに。

少し痛いですよー、深呼吸してくださいーと言われ、実践したけどやっぱり痛かったです。今回の入院で一番痛かったかも(笑)

それでも最初のトイレから違和感もなかったのでホッとしました。

 

その後傷口の確認のため診察室へ。

担当の先生かと思いきや、先生は外来診察中とのことでまた別の女医さんがおられました。

あれ?私の主治医って誰だっけ…?(笑)

 

入院中、担当の先生は毎朝の回診で顔を見せていましたが、いつも一緒に来た他の先生たちの後ろに控えるように立っておられ。

カーテンの隙間から顔をのぞかせるようなお姿は、今流行のひょっこりなお笑いの方みたい(笑)

病院事情でキャリアのある先生方が前に立ち、回診にまわっているからなんだろうと想像はできましたが、

患者側からすると、知らない先生より自分の担当の先生に前にいて話をしてもらったほうが安心するんじゃないかな、と思いました。

 

話を戻し。

診察で止血してたガーゼを抜去した後は出血もなかったので、様子を見ててくださいと言われそのまま特に処置もなく終了しました。

その後は滲出液が最初少しあり、しばらくして血も少し滲んできましたが、ほとんど気にならないくらいでした。

 

腹痛も軽い生理痛くらいで気にならないくらいで少し安心。

それよりも枕が合わないことによるものと、麻酔の後しばらく枕なし睡眠をしなくてはならない時間があり、その間にバリバリに凝ってしまった首とそれによる頭痛の方が辛かったです。

 

これも後で分かったのですが、この病院では枕は持ち込み可能でした(病院によって違うかもしれません)

不要なものはできるだけ持ち込まないほうがいいのかな、と思っていたので意外でした。その前に枕を持って行こうという発想がなく、まさに盲点でした。

入院中は寝るのが仕事なので、ベッド環境を快適にするのはほんとに大事です。

枕が変わると眠れない、という方は是非病院側に相談してみてください。

 

入院2日目。手術当日。

手術当日。順番が決まり、私は4件目で本日最後の予定とのこと。

 

昨日の夕食を最後に絶食で、それ以降は経口補水液のみ。10時以降は絶飲食で手術に備えました。

元々空腹はそんなに辛くないし、意外と経口補水液はカロリーあるのかな?お腹が減る感じもなく、空腹のストレスはあまりなかったです。

 

私が入院したのは大部屋でしたが、ちょうど同じ部屋に本日3件目の手術予定、つまり私の前に手術に入る方がおられました。

朝の回診や看護師さんからの説明など、カーテン越しにほとんど私と同じような説明を受けているのが聞こえ、お姿が見えることはありませんが、自分と同じように手術を頑張る方がいるんだ、と思ったら少し励まされる気持ちになりました。

 

ここでまた少し話がそれますが、

入院の時にはお部屋の種類について、最初に希望を出します。

個室、2人部屋、大部屋とその病院によって様々ですが、私は大部屋を希望していました。

その理由は単純に大部屋だと料金が安く済むから。

個室や2人部屋だと、場合によっては自己負担の追加料金が発生するからです。

入院する前は、コストを考えないで済むなら一人で落ち着ける個室がいいと思っていたのですが、入院した後の感想は大部屋で良かったかな、というものに変わりました。

その理由は、遠すぎず近すぎず、ある程度の距離感で「人」の存在を感じることができたからです。

 

日常生活に介助がいらない方の入院は、必要な時以外病院スタッフさんが顔を出すことはありません。

そうなると面会に来る身内以外に人と接する機会がないのです。

病気を抱え、手術を控えて不安な心の状態で、一人でベッドで寝て過ごす時間はいつもの倍くらい長く感じます。

なので、個人差はあると思いますが「人」の存在が感じられない時間は少なからずストレスになるのではないかな、と。

 

今回大部屋に入院して、

ひとりごとがちょっと大きな、隣のベッドのおばあちゃんが話してることが面白いな、と思ったり。

向かい側のベッドのお見舞いの方々が、お家事情の話をされてるのが聞こえてきて、いろんなことがあるんだなぁと思ったり。

 カーテン一枚での仕切りなので聞き耳立ててるわけではなくとも、そういった声が聞こえたり人の気配を感じたりします。

自分はベッドで一人で寝ていても「人」を感じる機会があって、このことが結果的に気を紛らわしてくれる効果になった気がするな、と。

勿論、同室になった方がどんな方なのかや、その人本人の考え方性格によって違うとは思いますが、今回私はそんな風に感じました。

 

話を戻して。

手術の順番は進み、私はほぼ予定通り15時過ぎに手術室へ。

普段仕事で見慣れた手術室内を患者として歩くのはとても変な感じがしました。

さすがに少し緊張していましたが、寝台に上がってからは次々と準備が進み、

点滴がピリピリしてきたなと思ったらあっという間に麻酔が効き、気がつけば回復室で寝ていました。

 

以前麻酔を使ったときは、麻酔の切れが悪くなかなか覚めずボンヤリ感がしばらく続いたのですが、今回はわりと早く覚めることができました。

 何となくダル眠い感じはありましたが、これは麻酔の影響ではなく寝不足のせいかな?と。

部屋に戻ってからは、待機していた母と普通に会話できて、心配かけずに済んで良かったです。

 

その後はベッド上安静。

昨日が寝不足だったこともあり、頻回にあるバイタルチェックで夜中も何度か起きたものの、けっこう眠れたと思いました。

脱水気味だったようで点滴が1本追加になりましたが、それ以外は術後の出血もほぼなく順調でした。

 

ただ今回一番大変だったのは、手術後はベッド上安静だったので導尿処置(尿の管を通す処置)がされていたこと。

この管の違和感というか鈍痛というか…少し寝返り打とうとする度に不快感があります。

麻酔の後はできるだけ寝返りをして、血栓防止のため身体を動かすよう言われたものの、この不快感が嫌で、でもできるだけ動かなくてはと思い悪戦苦闘しながら体位変換を試みてました。

必要な処置と分かっていますが、導尿はできればもうされたくないなぁ…と心から思いました^^;

ちょっとブレイク

 

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暑中お見舞い申し上げます♪

 

少しずつ私の経験した病気に関しての情報ページを作成していますが、ちょっとここで一息。

ほんとは記事を区切りのところまで全て仕上げてから公開しようと思っていましたが、

内容的にとても気力がいるので進めるスピードが遅く・・・

なので今現在書き溜めていた記事はとりあえず公開させていただき、

ちょっと休憩しながら時間の取れるときに、続きの内容は少しずつ少しずつ、進めていくことにしました。

 

なのでブログを立ち上げたのは少し前ですが、今日が公開初日、公開記念日になります^^

 

まだまだ暑い日が続きそうですが、どうぞご自愛くださいませ。

 

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 (日常の1ページ、趣味の山ハイキング写真より。キスゲ広がる夏の空)